その買付価格、割高じゃないですか?

つい最近、4,980万円で売りに出ていた40㎡ちょっとの市谷駅近くの不動産価格

物件が500万円値を下げて、4,480万円になりました。

ここは、地盤のいい場所ではない上に、幹線道路沿いで、「4,980万円は高いなぁ」と思っていました。私なら、4,480万円でも高いと思うのですが、、、

マンションを買おうと思っている方に伺います。買いたい物件が割高か否かは、どのように判断していますか?

 

マーケットに出ている『不動産の価格』は、売主に依頼を受けた業者が査定をして値付けをしたものです。

別の言い方をすれば、売主側だけの意向が反映された価格です。つまり、通常は高めの価格がついています。

 

なので、売れ残ると段々と値を下げます。要は、マーケットに最初に出す際は、これで買手が見付かれば儲けもの、という価格設定なのです。


不動産の価格

不動産の価格』は、どのように決まるのでしょうか?

都心へのアクセス、駅距離、周辺の環境、買物利便性等々のエリア的な要素に加え、大地震のリスクを考えると、地盤や建物もしっかりしたものが求められると思います。

当たり前ですが、需要が多いエリアで、堅牢な建物である物件の価格は高くなります。

 

都心の不動産が高額なのは、利便性の観点からご納得いただけると思うのですが、よく見ると、同じようなエリアでも結構物件の価格は異なります

 

では、同じようなエリアにあるのに、価格が異なる物件は何が違うのでしょうか?

 

■地盤

高台か谷地か、盛土か切土か、等により地盤は異なります。地盤は、実際には高台でもN値(地盤の強度を表す値)の小さな場所もあるので、敷地ごとに調査しないと分からないのが前提となりますが、大まかには、

1.「高台の平坦地」

2.「坂の上」「切土」

3.「坂の下」「谷地」「盛土」

の順番で通常の地盤はいいと言えるでしょう。

不動産の価格』の観点からは、地盤が悪い可能性が高いほど地震リスクが高いので、安くなると言えます。

ここでの「リスクが高い」というのは、地震等により建物にヒビが入ったり、倒壊したりする可能性が高くなるので、再建築や修繕費用が追加で必要となる可能性も高い、という意味です。勿論、建物が倒壊すれば、人的被害が出る可能性もあります。

 

別の言い方をすれば、地震リスクが高い不動産は「安くないといけない」のです。

買おうと思っている物件は、谷地にありませんか? 盛土で擁壁の上に建ってませんか?

谷地でもいいんです。その分安くなっているなら。でも、同じようなエリアの高台の平坦地の物件とさほど変わらない価格なら、絶対に手を出してはいけません。

 

■建物

建物も重要です。

地震で揺れる家

 

築年数

建物には寿命があります。当たり前ですが、築年数の新しい建物の方がガタがきていない可能性が高いです。(価格も高いです)

そして、マンションは建替えが困難なので、50年の定期賃貸借の賃料前払いと考えた場合、築5年の建物は、築15年の建物より、10%高いのが普通という考え方もあります(土地:建物価格比率が50:50の場合→でも、土地は共有なので本当はもっと安い評価としないとおかしい)。

築年数の古い建物が一見すると安く見えますが、あと何年住めるのかを考えて、その年数で割れば、割高か割安かが分かります。

※この周辺で、築年数が古くても住んでいいのは、『四谷ガーデニア』だけだと思います。

 

建物が竣工した時期

大地震によって想定が覆される度に、建築基準法は改定されています。1981年以前竣工の建物は『旧耐震』なので、耐震性が劣るといわれています。木造住宅は、2000年に新・新耐震基準が施行されました。

また、2007年6月には構造計算を厳格化した建築基準法の一部改正が施行され、これ以後の建物は、大手分譲会社のものでなくても、耐震性に問題がある可能性は低いといわれています。

築年数とは別に、この基準年前後では、価格に段差が付くくらい差があってもしょうがないです。

 

建物の形状

自然法則に素直に従いましょう、という話なのですが、横長のどっしりした建物の方が、鉛筆を縦に立てたような縦長の建物より、地震の際に倒壊したり損傷する可能性は低いと思います。東日本大震災でも、熊本地震でも、昨今の毎年のように起きる水害でも、人間の想定と技術で対応した建造物が、『想定外』の災害によって無残に打ち砕かれました。『想定外』のことが起きても、問題のない可能性ができるだけ高い建物がいいと強く思います。

 

(木造の場合)直下率

戸建なら、熊本地震で2000年基準(新・新耐震)の建物も倒壊してから、直下率」(1階と2階の柱や壁の位置が合致している割合)の重要性が改めて認識されました。

それなのに、今でも1階の壁の一つが駐車スペースのために取っ払われ、2階は間仕切り壁のない広いLDKスペースで3階に部屋数室という戸建住宅が新築等でも販売されています。「直下率」の低い物件は、修繕で対応できる問題ではなく、倒壊する可能性の問題なので、価格が安くても買ってはいけないと思います。

 

■権利

敷地の権利が「定期借地権」だったりしますと、相場より安くなります。銀行のローンが付きにくくなるためです。

 

以上のことを考慮した上で、実際に現地で建物をよく観察しないといけません。築浅でも、管理がずさんだと資産価値は急降下します。

リスクが高い建物なのに、リスクが低い建物と同等の価格なら、指値で安い価格を提示するか、その物件から手をひかないといけません。

 

 

適正価格

では、買ってもいい適正な『不動産の価格』は、どのように判断するのでしょうか?


■リスクを洗い出す

買いたいと思った物件があったら、その物件が持つ『リスク』を洗い出します。納得価格

〇地盤

〇築年

〇建物の性能

等々を洗い出した上で、そのリスクがあっても、どれくらい安くなっていれば住みたいかを考えます。

 

■そのエリアの『リスク』の少ない物件の相場を調べる

高台の平坦地に位置し、築浅で、建物の性能が通常レベルにある物件の相場を調査します。その『リスク』の少ない物件の相場から、調査している物件が持つ『リスク』の分、価格をマイナスします。

 

リスクがあっても、それを想定した分の価格のマイナスが見られれば、その物件は『納得できる物件』となります

 

■収益性をシミレーションして検証する

その物件を人に貸すことになった場合、いくらで貸せるのか? 都心部のマンションは、賃貸需要もあるので、都心部の不動産価値を評価する場合、収益性の側面からも判断するのが通常です。不動産鑑定の世界で、収益性を無視したら「不当鑑定」だと処分されます。

収益性をシミュレーションしてみて、『リスク』の少ない物件より少し高い利回り※が見込めるなら、問題のない価格(『納得できる物件』)だと判断できます。
※高い利回り・・・売買に比較すると賃貸では、地盤の悪さや建物の性能はあまり考慮されません。同じエリアなら、リスクの少ない物件と同じくらいの賃料が取れることも多いです。なので、価格に対して比較的高い賃料が取れるので、高い利回りが見込めます。
 
 
以上のように、『納得できる物件』だと判断できる場合にのみ、購入という決断をするべきでしょう。何千万円もする買い物なのですから、その価格が妥当なのかどうか、必ず検証しましょう

 

弊社は不動産鑑定もやっているので、ついその不動産の価格は、そのポテンシャルを反映した妥当な価格かどうかを考えてしまいます。また、その不動産のポテンシャルについて、買手側で一緒に考える専門家が存在しないのが気になります。

 

宅建の試験では、不動産の価格について勉強しないですものね。不動産の価格を体系的に勉強しているのは、不動産鑑定士だけだと思います。不動産鑑定士は、役所や金融機関の仕事ばかりやっていないで、一般消費者のために不動産の価格を査定するべきなのではないでしょうか。

 

買手側としての不動産の査定をお求めであれば、弊社までご連絡ください。

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